また、安倍首相との会談の中で、マウラー大統領は、日本の国際貢献に対し敬意を表し、G20財務トラックへの招待に対して安倍首相に謝辞を述べました。マウラー大統領は、スイスが原則に基づく多国間取引システムを支持していることを強調し、日本と共有する多くの関心及び価値観について言及しました。
さらに、マウラー大統領と安倍首相は良好な経済関係について言及し、さらにその関係を発展させる方策について協議しました。マウラー大統領は、10年前に発効され良好な結果をもたらしている、二国間の自由貿易・経済連携協定を推進する意向を強調しました。朝鮮半島や中国、イラン情勢、さらにサイバーセキュリティ分野での協力について協議も行われました。
マウラー大統領と安倍首相は、デジタル変革や持続可能な投資など、国際金融経済システムが直面する課題についても意見を交わしました。これらの課題は、G20財務大臣・中央銀行総裁会議でも議論の焦点となりました。また、経済の電子化に係る課税上の課題に関して、マウラー大統領は、合意に基づく課税政策の必要性及び付加価値が生み出す利益に対し課税を行う意向であることを強調しました。スイスは、この協議において、先導的役割を担い続けます。また、マウラー大統領は、G20閣僚会合の議長国である日本のリーダーシップのもとに取り組まれる、投資に対するライフサイクル・アプローチや長期的に持続可能なインフラ開発といった重要な課題を歓迎しました。G20の課題でもある高齢化社会への対処は、各国にとっての重要な課題でもあります。