会談では、両国の相互理解とさらなる関係強化への意欲を表しました。アムヘルト大統領は、開かれたルールに基づく安定した国際秩序を実現するうえで、日本は重要なパートナーであると強調しました。また、どのように経済貿易と科学技術のイノベーションの接点をさらに強化できるかという共通の話題について話し合われました。
スイスにとって日本は、アジアで3番目に重要な貿易相手国であり、経済的に良好な関係ではありますが、物品貿易においてダイナミズムに欠けています。アムヘルト大統領は、スイス側の展望として、2009年に締結した日本・スイス経済連携協定の改定が望ましいと強調しました。また、エネルギーや持続可能性といった戦略的分野における対話と可能性の追求が重要であることで一致しました。さらに生命科学、環境保護、人工知能(AI)に注力するスイスパビリオンが設置される2025年の大阪・関西万博についても言及しました。
国際問題については地球規模の安全保障体制を中心にした議論となりました。アムヘルト大統領は、6月中旬にビュルゲンシュトック・リゾートで開催された「ウクライナの平和に関するサミット」での日本の貢献に感謝の意を述べました。また、ウクライナにおける公正で恒久的な平和の実現に向けて、スイスが引き続き積極的な役割を果たしていくことを強調しました。スイスは1953年に結ばれた朝鮮戦争休戦協定の遵守を監視することを主な任務とする中立国監視委員会(NNSC)の一員でもあり、朝鮮半島情勢と緊張緩和策についても話し合いました。
訪日中、アムヘルト大統領は木原稔防衛大臣とも会談し、8月8日(木)には天皇陛下にご会見します。また、8月5日(月)にはジュネーブ市と姉妹都市である東京都品川区を訪れました。
先週には、モンゴルとの国交樹立60周年と両国関係の新たな展望に焦点を当てた、スイス大統領によるモンゴル初訪問が実現しました。
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