「スペースデブリ(宇宙ゴミ)の危険性:機会への道筋(仮訳)」が出版されました

Local news, 25.11.2020

新刊に寄稿したスイスと日本の関係者が出版を記念するハイブリッド・イベントを開催しました。

新刊「スペースデブリ(宇宙ゴミ)の危険性:機会への道筋」(仮訳)
新刊「スペースデブリ(宇宙ゴミ)の危険性:機会への道筋」(仮訳) ©CRCプレス、テイラー・アンド・フランシス・グループ

"Space Debris Peril: Pathways to Opportunities"(スペースデブリ(宇宙ゴミ)の危険性:機会への道筋(仮訳))の出版を記念して2020年11月25日にスイス大使公邸でスイスと日本をオンラインで結ぶイベントが開催され、両国の関係者が出席しました。本イベントは、この書籍を編集したスイスのマテオ・マディ博士(シリン・オービタル・システムズ社)とオルガ・ソコロワ博士(シリン・オービタル・システムズ社、ポール・シェラー研究所PSI)、そして大使館の科学技術部の共催により、スイスの講演者と少数の日本側来賓をオンラインで繋ぐハイブリッド形式で開催されました。参加者は限られた人数ではありましたが、その安全のため、スイス大使館は日本政府の推奨する感染予防措置に沿った適切な安全対策を講じました。

イベントはアンドレアス・バオム駐日スイス大使の挨拶、そしてスイス宇宙局のレナート・クレポン博士のビデオメッセージで幕を開けました。冒頭の概要に続いて、この書籍の寄稿者がプレゼンを行いました。ソコロワ博士はオンラインでイベントに参加し、中須賀真一教授(東京大学)と木村真一教授(東京理科大学)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事長、外務大臣科学技術顧問も務める東京理科大学学長をはじめ、研究者、スタートアップ代表者、政府関係者など、ごく限られた聴衆を前に講演を行いました。

宇宙ゴミの脅威は強まっており、世界的な協力の下で取り組まなければならないとされています。この問題への関心を高めるという点において、スイスと日本は先進国です。本イベントは両国の協力の重要性を際立たせました。

新刊は2020年11月17日に出版されました。世界の有名大学や官民の組織をはじめ、宇宙ゴミの低減、宇宙に関する政策や法律、危険性と復元力、法的責任と保険といった分野に強い研究所に所属する複数の著者からの寄稿を得て、専門家のみならず一般読者も想定してまとめられた本書は、技術的、政治的、法的、社会経済的な側面から宇宙ゴミに関する様々な問題を取り上げ、解決のためのアプローチを探っています。