政党

スイスには、多様で幅広い政党がある。地域に活動拠点を絞っている政党もあれば、スイス全国に根を張り、議員を連邦議会に送り込んでいる政党もある。選挙でより多くの議席を獲得した4つの政党から連邦内閣(政府)の閣僚が選出されることが伝統となっている。

 

国民議会の会議場と議員たち
議会の席順は、一つ、または、複数の政党からなる考えを同じくする議員たちによる派閥ごとに分かれている。 © Schweizer Parlament

国民議会の会議場と議員たち

実質的にすべての州を代表する議員がいる4大政党から少なくとも1人を連邦内閣に送り込まれている。これは、右、左、中道の党が共に閣僚となる合議制民主主義のシステムに従って成り立っている。国民党(SVP/UDC)、社会民主党(SP/PS)、中央党(Mitte)(キリスト教民主党CVP/PDCと人民民主党BDP/PBDが合流)、急進民主党・リベラル。

その他の政党は、連邦内閣に議席はないが、連邦議会に議員を送り込んでいる。スイス緑の党、自由緑の党、スイス保守民主党、アンサンブル・ア・ゴーシュ、ティチーノ連盟、スイス福音国民党、スイス労働党、9つの若者政党(母体政党に青年組織が付属)などがある。

2008年、人民民主党(BDP/PBD)が、国民党から離脱した党員によって結成された。2009年には、連邦レベルで急進民主党とリベラル党が合併して、急進民主党・リベラルを結成。2021年には、キリスト教民主党(CVP/PDC)と人民民主党(BDP/PBD)が合流して中央党(Mitte)を結成した。

政党の資金調達

政党は、主に党員からの負担金や寄付によって運営されている。2023年からは、連邦議会に代表される政党は、毎年、収入並びに一人当たり15,000スイスフランを超える寄付、個人委任者の寄付を開示しなければならない。政党献金に加え、50,000スイスフランを超える連邦投票または議会選挙のための選挙運動の費用も明記する必要がある。